3月14日、食のトライアングル(農・商・消)研究会の飯沼会長と
山部軟白長葱生産組合の萩原組合長らが、
ホクレン夢大賞受賞の
報告を富良野市長に行いました。
富良野市から農業者部門と農業応援部門のW受賞の快挙に、市長から
「大変光栄なことであり、富良野市の農業と観光振興を担ってこれからも
頑張ってください。」と労いのエールが贈られました。
■山部軟白長葱生産組合
富良野市山部地区といえば、いまや道内でも有数の軟白長ねぎ産地。
実は、石の多いこの地域において良質な軟白長ねぎの生産を可能にしたのが、近隣農家から出る籾殻を活用した「籾殻栽培」でした。
ねぎの周囲に籾殻を敷き詰めるというこの手法は、土を盛り上げたり、フィルムを使うといった一般的な栽培方法にくらべ、手間ひまはかかりますが、そこから生まれる美しい白さと豊かな甘みは、市場での評価も高く、1980年の作付開始以来、一貫してこの「籾殻栽培」にこだわり続けています。
籾殻栽培という品質の安定化を図るため、生産者への技術的なサポートに努めるほか、道内外の市場、量販店での消費動向調査や試食宣伝活動、新たなニーズの開拓、商品開発にも余念がありません。
現在、道内はもちろん、九州にまで販路が広がっているのは、技術開発、販売促進両方の積極的な取り組みのたまものです。
夢は、地元だけにとどまりません。北海道の籾殻軟白長ねぎ生産がもっと盛んになるようにと、相談を受ければ、これまで培ってきたノウハウを地域を超えて惜しみもなく 提供。北海道の農業を育てるリーダー的な存在として、ますます期待が高まります。
■食のトライアングル(農・商・消)研究会
富良野といえば、ラベンダーやドラマ「北の国から」のロケ地。でも、基幹産業である農業についてはあまり知られていない。そんな着眼点からスタートしたのが、豊富な地元の食材を使ったカレーによるまちおこし。農業と商業、そして消費者を結ぼうと、2002年、「食のトライアングル(農・商・消)研究会」が発足しました。
市内の飲食店によるオリジナルカレーの提供にはじまり、地元高校生によるメニュー開発やPR活動、菓子店によるカレーを使った銘菓や摘果メロンでつくる福神漬の商品化など、発足以来、次々と新しい取り組みを展開。
「カレーのまち」という富良野の新しい魅力をつくり出し、地産地消に貢献してきました。なかでも6つのルールを設け、富良野ならではの付加価値をつけた「富良野オムカレー」は、看板メニューとして新聞・雑誌でも話題となり、行楽シーズンには行列のできる店が出るほどの反響ぶりでした。
また、2007年には、周辺地域と連携することで地産地消と観光振興のさらなる発展を目指す「かみかわカレー王国プロジェクト実行委員会」を立ち上げるなど、カレーによる地産地消のまちおこしは地域を越えて広がっています。